月経過多 薬

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「水」の乱れのある場合 月経過多の漢方処方その3

 

月経過多の治療薬で最も有効なのは止血剤の内服、次は低用量ピルの内服だと私は思っています。

 

でも、どちらもいやだという人もいるし、漢方薬に全幅の信頼を置いている方も多いので、説明します。

 

漢方薬と言っても薬ですから副作用もあれば使い方も難しいです、その意味ではうまく使いこなせたときの達成感は医者と患者の双方にあるのでしょうけれども。

 

 

では、月経過多に対する個別の漢方薬に関する説明です。

 

ちなみに、これは別の記事の続きですから、こちらもご覧ください。

 

⇒ 月経過多だけを治すのではなくて体質を治すのが漢方薬

 

 

 

3.「水」あるいは「精」の乱れを伴う月経過多

 

 

3−1.荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう) 陰虚に使います

 

陰虚というのは「水」の流れが悪い、届いていない状況を表します。

 

漢方でいう「水」というのはリンパ液などの透明や黄色の体液を指しますので、血液である「血」とはちょっと違います。

 

(末梢に「水」をもたらすのは「血」ですから関連性はあるのですが、「水」は末梢の問題というわけです)

 

これが末梢まで届いていない、さらに末梢からうまく回収されないという状況です。

 

 

これが何を引き起こすかというと、実は驚くことに、免疫バランスが悪くなり、抵抗力が落ちて慢性炎症状態を引き起こしやすくなります。

 

蓄膿症、慢性鼻炎、慢性扁桃炎などを引き起こしますし、毛嚢炎なども治りにくくて慢性膿皮症になることがあります。

 

 

全身状態としては、ふらつきやめまいがあって、ときに耳鳴りがある。

 

手足の先が熱っぽい感じで、なんだか感染してるのかな? 消耗しているなあ、という感じ。

 

それを示唆するかのように疲れるとすぐ微熱が出る、寝汗をかきやすい、最近体重が減ってきた。

 

・・・すこし、HIVキャリアの人がAIDS前症候群に移りつつあるところとも雰囲気が似ていますね。

 

 

こういう体質を改善する漢方薬の一つが荊芥連翹湯、このほかにも八仙丸(はっせんがん)などが用いられます。

 

こういう方の月経過多は、陰虚自体をなんとかしないとなかなか治りません。

 

子宮内膜炎を起こしていることもあり、こちらは抗生剤での治療も必要に応じて考慮して処方します。

 

(妊娠を考えている人は抗生剤をすぐに考えますが、更年期の方でいろんな薬を飲んでいて肝機能も悪い、という場合は他科との連携が必要です。)

 

 

 

3−2.防風通聖散 湿熱の改善に使います

 

この薬は「やせ薬」として一世を風靡したので名前をご存じの方も多いのではないでしょうか?

 

これは「水」が余っている、滞っているために熱がたまっている人の水を流し、熱を取り去る薬です。

 

わりに体の温かい人の肩こり、動悸やホットフラッシュなどに効果的です、こういう人の高血圧にもよく効きます。

 

証としては「実」の方向きです。

 

 

この状態の方では器質的疾患のない月経過多がしばしばあります。

 

でも、貧血とまではいかない、体調そのものは悪くない場合が多いようです。

 

(ホットフラッシュや肩こりがあるのに体調が悪くないとは何事だ!と怒る方がいるとしたらごめんなさい。)

 

 

で、防風通聖散もいいのですが、こういう方では軽く糖質摂取を抑えるのが効果的です。

 

特にお酒を飲んだ後のしめのお茶漬け、焼きおにぎり、ミニラーメンなどはやめましょう。

 

おうちに帰ってから買い置きのショートケーキやドーナツを食べるのも禁忌です。

 

 

夕方以降の糖質摂取を減らすか、飲み過ぎ、食べ過ぎを控えるだけで体質が変わり、痩せるし、過多月経が軽くなる可能性があります。

 

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