桂枝茯苓丸 子宮筋腫

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子宮筋腫は子宮の血の流れの滞り 月経過多の漢方処方その6

 

子宮筋腫が原因の月経過多、あるいは子宮筋腫そのものに対して用いられることの多い漢方薬が「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」です。

 

かなり昔からある処方であり、ツムラの説明では漢方の原典とされる『金匱要略(きんきようりゃく)』にも記載されているとなっています。

 

基本的には実証の方に有効な漢方処方です。

 

 

桂枝茯苓丸がターゲットにする状態は「お血」です。

 

(「お」はやまいだれに於の字です)

 

この正体は微小循環障害、つまり毛細血管の流れが悪い状態ですが、その原因は何でもありなのですよ。

 

 

例えば打ち身でできた青たん、あれも局所的なお血です。

 

疲れたら目の下にできるクマ、あれも毛細血管の流れが悪くなることで生じるお血が目に見える形で見えてきているものです。

 

 

女性の場合は生理不順、生理痛、月経過多、産後の諸症状、これらも多くの場合、お血と考えられます。

 

(漢方の目線で診察した上でそうであるかどうかを判断しますので、そのまますべてイコールではありません。)

 

 

桂枝茯苓丸はこれらのお血状況を正常に戻していくことのできる漢方処方です。

 

お血を正常に戻す処方はほかにもいくつもあるのですが、牡丹皮(ぼたんぴ)や芍薬(しゃくやく)といった配合が子宮の収縮を抑えるなど、婦人科家に作用することから好まれて産婦人科で処方されます。

 

 

そしてなんといっても、実証の人の一部の子宮筋腫のサイズ縮小には劇的な効果を発揮することがある、これが産婦人科医に期待を持たせます。

 

私の経験上は、筋層内筋腫に最もよく効くように思われます。

 

子宮からぶら下がったこぶのような、有茎性の漿膜下筋腫や粘膜下筋腫には効果が見られにくいように思えます。

 

 

 

子宮筋腫ができる原因はまだわかっていません。

 

子宮筋腫は、子宮を収縮させる平滑筋細胞が勝手に塊になって増えてしまう病気です。

 

漢方の考えでは、この子宮の中にできた良性腫瘍を、血流の悪いお血部分と判断する、それで効果がある、という風に私は効きました。

 

 

でも、なんかちょっと違う気がします。

 

筋腫自体は、「お血」なのではなくて「お血の結果」なのではないかと私は思います。

 

子宮の筋層に生じた血流の滞り、その状態が平滑筋細胞の増殖を招くような微小環境を作り出しているのではないかと思うのです。

 

 

ですから、その環境がまだしっかり残っていて、発育中の子宮筋腫を取り巻いている場合には、環境が改善することで子宮筋腫が小さくなる。

 

でも、有茎性でぶら下がっている場合は環境の影響を受けずにゆっくり成長しているので、つながっている付近を除いて小さくなりにくい。

 

そんな印象を受けています。

 

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