低用量ピル 血栓症

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経口避妊薬の怖い副作用:血栓症

 

血栓症という病気があります。

 

 

血管の中で血液が塊を作ってしまい、それが血管をふさぐことでふさがれた部分から末梢への血液が流れなくなり、その部分が酸欠で組織が死んでいくというもの。

 

この状態は末梢血管レベルでいえば、外傷などをきっかけに普通の人の体の中でもしばしば起こっていることだと考えられます。

 

末梢血管であれば、そのほかの血管から伸びてきた末梢血管でカバーされるので大丈夫だったりします。

 

 

でも、これが太い血管の中でで発症すると、そこから先の枝分かれした血管が血液を供給している組織が全部やられちゃいます。

 

だから、これは命に係わる事態を招きます。

 

 

その有名なものが、エコノミーシート症候群ですね、飛行機で長時間同じ姿勢で足などを圧迫することで血液の流れが滞って固まります。

 

それが流れて行って、肺のように血管の発達した臓器に行って大きな血管をふさいでしまうと、そこから先の肺葉の機能が途絶してしまいます。

 

 

これはどんな人で発症するかというと、お年寄りでは起こりやすいです。

 

東日本大震災の後、自家用車の中で寝泊まりしていた老人が高い頻度でこれになりました。

 

 

でも、老人でなくても血栓症を起こしやすい人がいます。

 

たとえば日本代表も務めたプロサッカー選手の高原さん。

 

彼は飛行機のエコノミーシートで移動中にエコノミーシート症候群になり、その次にはビジネスシートになりましたが、また発症しました。

 

 

この場合、先天的な体質というのが非常に重要な問題になってきます。

 

生まれつき、血栓ができやすい体質であった場合、年齢や健康状態に関係なく(プロサッカー選手であっても)、ほかの人よりも簡単に血栓ができてしまうのです。

 

では、血栓症はそういう先天的な体質(遺伝因子)がある人は必ず発症するのかといえば、そうとは言えません。

 

 

エコノミーシート症候群の例を見てもわかるように、車の中で座ったまま何日も過ごすとか、飛行機の座席で長時間じっとしているとか、環境が大事です。

 

ある環境におかれると発症しますが、そういう環境に巡り合わなければ発症しないですむという可能性があります。

 

 

これと同じく、血栓症を起こす環境要因になるのが、経口避妊薬などのホルモン剤の摂取です。

 

もともと血栓を起こしやすい体質の人がこれを服用すると血栓症を起こす確率が高くなります。

 

 

実は、ピルで血栓を起こしやすい人は妊娠しても血栓を起こしやすいことが知られています。

 

つまり、非妊娠時とは違う、妊娠時、あるいはピルで作りだした偽妊娠時のバランスのホルモン濃度が継続することが血栓を誘発するというわけです。

 

ということで、生まれつき、そういう体質を持っている人は低用量ピルであっても内服することで血栓を起こす可能性があります。

 

ピル内服により一度でも血栓を起こした人は、ピルの内服は避けるべきですし、妊娠にも慎重になる必要があります。

 

 

 

また、血栓症を起こしやすい環境要因にはさらにいくつかの要素があります。

 

喫煙、肥満、前兆のある偏頭痛持ち、出産直後、手術直後、肝機能障害のある人、中性脂肪の高い人

 

これらの環境要因にある人が、もしも先天的に遺伝要因も持っていた場合、そこでさらにピルを内服すると、血栓症を発症する要素が三つ重なります。

 

血栓症になる確率が跳ね上がります。

 

 

それゆえに、ピルを処方するときには「喫煙者や肥満者には処方できません」と言って断られたりするのです。

 

(遺伝要因がなければピルを飲んでも大丈夫かもしれませんが、飲んでみないとわかりませんし、発症すれば命にかかわります。)

 

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