月経過多 ルナベル

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ルナベルは月経過多に効かない?

 

まず最初に、ルナベルという薬の名誉のためにお断りしておきます。

 

ルナベルは月経困難症に対する処方薬として保険診療が認可された低用量ピルです。

 

このために月経過多も含めて、月経に随伴するさまざまな症状に悩む患者さんの治療薬として数多く処方されています。

 

 

全体数が多いだけに、何もなく快適にルナベルを服用している人もものすごくたくさんいますが、期待したのと違う、そう感じている人の絶対数も増えてきます。

 

だからネット上にルナベルへの質問や不安相談があふれかえっているのではないかと思います。

 

不安が不安を呼ぶというやつで、よくないうわさが独り歩きをしている。

 

 

私は、ルナベルがとりたてて問題のある低用量ピルだとは思っていません。

 

非常に効果的に使用できる薬だと思っています。

 

私がそう思っている医師であることを前提にした上で、以下の説明もご利用ください。

 

 

低用量ピルにはいくつかの種類があり、使われているプロゲステロン製剤ごとに同じ世代とされ、世代別にまとめて分類されています。

 

使われているエストロゲンは全部同じだと思ってください。

 

ただし、同じ世代であっても薬剤ごとに含まれている薬剤の量や配合は異なります。

 

 

ルナベルLDは低用量ピルの中では第1世代の薬で、プロゲステロンとしてはNET(ノルエチステロン)を使っています。

 

これは中用量ピルなどにも使われていたホルモン剤であり、副作用に関してもたくさんの知識の蓄積があります。

 

第3世代などに比べるとエストロゲンの量は高めですが、逆に第3世代のピルに比べると生理の量が減ることなどから、子宮内膜症に伴う月経困難症および機能性月経困難症の治療薬としては目的にかなった薬効を持っています。

 

 

ルナベルLDのエストロゲン量を減らしたルナベルULDという薬も開発されています。

 

日本で発売されている低用量ピルの中で、エストロゲンの含有量が最も少ない薬のひとつ(2013年8月現在)です。

 

こちらはホルモン剤の副作用である血栓症の発生率は低くなると考えられますが、月経時の出血量はルナベルに比べると増えます。

 

 

ですから、副作用が心配でしょうがない人はまずルナベルULDから始めて、それで抑えきれなければルナベルLDに変更してみるというパターンをとれます。

 

私個人的には、過多月経の人の場合、最初かルナベルLDで行く方がよい結果は得られやすいと思いますけれども。

 

 

 

ルナベルと同じ目的で開発された低用量ピルにヤーズがありますが(保険が効きます)、こちらもエストロゲン量が低く抑えられています。

 

この薬で用いられているプロゲステロンはこれまでとは違う構造の合成プロゲステロンなので(と言っても生体内のプロゲステロン構造にこれまでのどれよりも近い構造であると考えられています)、第4世代とされています。

 

 

まだ使用開始されてそれほど時間は経っていないのですが、最近になって血栓症の副作用症例の報告がちょっと目立つようになってきました。

 

吐き気などのうっとうしい副作用が非常に少ないということで飲んだ人のほとんどが継続を希望するということですが、血栓症という副作用は命に係わることです。

 

・・・ヤーズについては別の記事で触れます。

 

 

 

さて、月経過多に対してルナベルを処方された患者さんからの不満で最も多いのが、

 

「飲み始めて最初の生理が逆に増えた、これはぜんぜん効いてないじゃないか!」

 

というものです。

 

 

これへの解答は別の記事に書いていますが、3周期目までいかないと効果は出て来ないと思っていてください。

 

人間の体はテレビゲームと違いますから、リセットボタンを押したらすぐに効果が出る、というものではないのです。

 

 

また、個人差があるので、1周期目から効く人もいます(たとえば卵胞発育がもともとあまり良くなかった人など)。

 

こういう症例を見て、聞いて、

 

「同じ薬を飲んだのにあの人と私は違う、許せない!」

 

となる気持ちもわからなくはないですが、個人差は仕方ありません。

 

 

この記事は以下の記事群と関連しています。

 

⇒ リンク作成中

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