月経過多 子宮内膜症

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子宮内膜症で月経過多になりますか?

子宮内膜症で月経過多になりますか?

 

 

子宮内膜症は子宮内膜が異所性に増える病気です。

 

基本的に多い発生場所は子宮の周囲の腹腔内です、卵管、卵巣周囲、子宮と直腸との間、子宮を包む靭帯や腹膜などにできることが多いものです。

 

肺、上腹部の腹壁や皮膚など、かなり遠い場所にできることもあります。

 

 

子宮内膜症の病変部で増えるものは子宮内膜であり、これが生理前に増えて、生理とともにはがれますから、そこからの出血は増えます。

 

基本的にはこれは子宮の外での出血なので、子宮から出ることはあまり多くありません。

 

腹腔内に血液やはがれた子宮内膜が一緒になって貯留します。

 

 

ところが、卵巣にできたり、子宮の筋層内にできたりする(子宮腺筋症)場合には、月経血と一緒に、あるいはそれに引き続いて子宮口から排出されます。

 

この場合、普通の生理に加算されるのでちょっと多めの出血になります。

 

 

でも、ちょっとどころじゃなくてかなり多いわよ、という方もいらっしゃいます。

 

実は子宮内膜症ができやすい人は子宮筋腫もできやすいという統計データがあります。

 

子宮内膜症にばかり注目してしまうので見逃しがちですが、同時に存在する粘膜下筋腫が過多月経を招いている場合もありますので、貧血などがある場合にはそちらも考慮して治療に取り組むべきでしょう。

 

 

基本的には、しばらく(3か月程度)生理を止めるような薬物を使用します。

 

ブセレリンなどで排卵自体を止めるのですね。

 

この間に、異所性子宮内膜がマクロファージなどの白血球によってけっこう貪食されて綺麗になります。

 

子宮筋腫の方も、栄養源は卵巣から出るホルモンなので、この間に小さくなりますので、過多月経の症状が和らぐことが期待できます。

 

 

いずれにせよ、子宮内膜症の方が貧血を起こすような過多月経がある場合、産婦人科では子宮筋腫の合併を念頭に診断と治療が進められます。

 

 

 

 

さて、どうして子宮内膜症になるのでしょうか?

 

一つには遺伝的にそういう要素を持っている人がなりやすいことが分かっています。

 

たとえば子宮内膜症と診断された患者さんの肉親の女性ではやはり発症率が高いのです(最大で6倍との報告あり)。

 

 

また、子宮内膜症に罹る人がこの40〜50年の間でかなり増えてきたことが報告されています。

 

このことから環境因子が何か悪さをしているのではないかとも考えられています。

 

具体的には、猿を使った実験で、猿にダイオキシンを投与するとかなり高確率で子宮内膜症が発生することが報告されています。

 

Anger, D. L. (2008). "The link between environmental toxicant exposure and endometriosis". Frontiers in Bioscience 13 (13): 1578. doi:10.2741/2782. edit
Jump up ^ Sherry E. Rier, Dan C. Martin, Robert E. Bowman, W.Paul Dmowski, Jeanne L. Becker (1993). "Endometriosis in Rhesus Monkeys (Macaca mulatta) Following Chronic Exposure to 2,3,7,8-Tetrachlorodibenzo-p-dioxin". Fundamental and Applied Toxicology 21 (4). pp. 433?441.

 

 

このことから環境中に含まれるダイオキシンなどの環境ホルモンの影響があるのではないかとされています。

 

しかし人間の子宮内膜症とダイオキシンの関係については実験しようがないので、確証が得られず、まだ結論はついていません。

 

神経質になりすぎないで、でも、できるだけダイオキシンや環境ホルモンの摂取につながるような生活態度は避けておくことは重要でしょう。

 

 

たとえばプラスチックごみをふつうの焼却機や焚火程度の温度で燃やすことがダイオキシンを発生させることはよく知られています。

 

燃えるごみにプラスチックをこっそり混ぜて捨てるようなことはやめましょうね。

 

ごみの分別を責任もって行わないと、けっきょく自分や自分の娘に環境ホルモンという形で跳ね返ってくるというわけですから。

 

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