月経過多 月経異常

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月経過多は月経異常の中に入らない?

 

「先生、私の月経過多は子宮筋腫のせいだから月経異常じゃないですよね?月経過多は異常じゃないですよね?」

 

涙目でそう聞かれて面食らったことがあります。

 

どういう意味で聞いているのか、あなたは「月経異常」をどう考えているのかと聞いてみたら、彼女の考える月経異常とは

 

「ホルモンの異常で生理がほとんどなかったり、逆に多くて2週間に1回生理があるような状態、でも排卵してないような異常」

 

とのお考えでした。

 

さらに月経異常は

 

「先天的に子宮や卵巣に異常があるために絶対に妊娠できないのだ」

 

という考えもお持ちでした。

 

 

彼女がどこでそのような定義にたどり着いたのかはわかりませんが、どちらも勘違い、聞き間違いです。

 

 

月経過多も月経異常の中の一つですし、月経異常=すべて絶対的な不妊というわけではありません。

 

(もちろん、原発性無月経の患者さんの中には妊娠できない方もいらっしゃいますが。)

 

それに月経過多と無月経は、同じ組織に関わる病気の表と裏の関係であることもあります(甲状腺機能低下症と亢進症)。

 

言葉に惑わされないようにしましょう。

 

 

 

さて、では月経過多が実際に不妊症に陥るのはどのようなときでしょうか?

 

 

一番多いのは大きな有茎性粘膜下筋腫がある場合、あるいは子宮の広い範囲に子宮腺筋症ができていた場合です。

 

どちらも子宮内腔の環境が悪くなるだけでなく、子宮内膜上皮を下から支持する間質細胞が期待できなくなるので、着床しにくくなります。

 

ふかふかのじゅうたんを敷いたのに、床ががたがただから絨毯の効果がなかった、といった感じです。

 

 

次に多いのがホルモン異常を引き起こすような基礎疾患がある場合です。

 

中でも多いのが甲状腺の異常ですね。

 

このサイトではたびたび触れていますが、甲状腺機能が低下するとそれをなんとかしようとして下垂体ががんばって甲状腺刺激ホルモンを産生する。

 

そのとばっちりで月経過多や月経期間の延長が起こることがあります。

 

 

これらの治療すべき病気はしかしながら、30代後半から40代で発症するものが多いので、すでに子育て中、あるいはそれも終わってる方におこることが多くなります。

 

ですから、実際には不妊症の人の中でその原因になるのは晩婚の場合ですね。

 

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